3Dオブジェクトを移動、サイズ変更、回転する

3Dオブジェクトの移動、サイズ変更、回転の概要

FlexSimは、古典的なデカルト座標を使用して、モデル内のオブジェクトを配置します。このため、FlexSimはX、YZという用語を使用して、オブジェクトの位置、回転、サイズの軸座標を表します。

  • X軸はオブジェクトを左から右に移動し、オブジェクトの長さを変更し、X軸を中心点としてオブジェクトを回転させます
  • Y軸はオブジェクトを前後に移動させ、オブジェクトの幅を変更し、Y軸を中心点としてオブジェクトを回転させます
  • Z軸はオブジェクトを上下に移動させ、オブジェクトの高さのサイズを変更し、Z軸を中心点としてオブジェクトを回転させます

XY平面はモデルの「床」として機能しますが、Z軸に沿って移動するオブジェクトはオブジェクトを垂直方向に、つまり、「上空へ」移動します。モデル内のオブジェクトを移動、回転、およびサイズ変更するには、マウスまたは[プロパティ]の[ビジュアル]パネルのツールを使用できます。本ガイドのこのセクションでは、両方の方法について説明します。

3Dオブジェクトを移動する

オブジェクトを移動する最も簡単な方法は、オブジェクトをクリックしてモデル内の別の位置にドラッグする方法です。これにより、XY平面でオブジェクトが移動します。オブジェクトをZ軸で上下に移動するには、左右のマウスボタンを同時に押してオブジェクトをクリックし、マウスボタンを押したまま、カーソルを上下に移動します。

軸ハンドルを使用する

モデル内のオブジェクトをクリックすると、いくつかの操作ハンドルと一緒に「オーブ」が表示されます。ここでは、これらの色分けされたハンドルをオブジェクトの軸ハンドルと呼びます。

次のように、それぞれの軸ハンドルを使用して、オブジェクトをサイズ変更、回転、または移動することができます。

  • 正方形ハンドルをドラッグすると、その軸上のオブジェクトのサイズが変更されます。
  • 円錐ハンドルをドラッグすると、オブジェクトが軸に沿って移動します。
  • 軸ハンドルを右クリックしてカーソルを上下に移動すると、その軸の周りでオブジェクトが回転します。
  • 青色の円形ハンドルをドラッグすると、z軸の周りでオブジェクトが回転します。
  • オレンジ色の正方形ハンドルをドラッグすると、その軸のすべてでオブジェクトのサイズが変更されますが、サイズのアスペクト比は保持されます。

次の画像は、動作中の軸ハンドルを示しています。

プロパティを使用する

オブジェクトの位置、回転、サイズの精度をモデル内で高める必要がある場合、マウスの代わりに[プロパティ]ツールを使用することをおすすめします。このセクションでは、[プロパティ]を使用してオブジェクトの正確な位置、回転、サイズを設定するヒントをいくつか説明します。

モデル内のオブジェクトをクリックして強調表示すると、その特定のオブジェクトの[プロパティ]が右側のペインに表示されます。[ビジュアル]パネルには、オブジェクトの位置、回転、およびサイズを変更するためのボックスが複数表示されます。

各行の左側には、下のテーブルに示すように、3つの異なるグラフィカルアイコンが表示されます。

アイコン 説明 基準点
位置
モデル内のオブジェクトの位置(場所)を変更します。 デフォルトでは、オブジェクトの位置は、オブジェクトの下部中央の座標によって決まります。ただし、[位置]ボタンをクリックすると、この基準点を変更できます。詳細については、「基準点の場所を変更する」を参照してください。
回転
オブジェクトを回転します。 オブジェクトはその中心軸上で回転します。
サイズ変更 オブジェクトのデフォルトサイズを調整します。 FlexSimライブラリのすべてのオブジェクトには、デフォルトのサイズがあります。モデルを最初に作成するときに、[モデル単位]ダイアログボックスを使用してデフォルトの測定単位を設定します。その時点で、FlexSimは、指定した単位に基づいてライブラリ内のオブジェクトのサイズを自動でスケールします。

たとえば、FlexSimライブラリのキューは、デフォルトで2m×2m×0.2mです。測定単位としてフィートを指定した場合、FlexSimライブラリのキューのデフォルトサイズは、6.56ft×6.56ft×0.66ftに変更されます。

各ツールとそれに対応する軸座標を使用して、オブジェクトの位置、回転、またはサイズを変更できます。次のテーブルは、定義している軸に基づいて、さまざまなツールのそれぞれがオブジェクトをどのように変更できるかを示しています。

X Y Z
位置
オブジェクトをX軸上で左右に移動します オブジェクトをY軸上で前後に移動します オブジェクトをZ軸上で上下に移動します
回転
オブジェクトをX軸上で回転します オブジェクトをY軸上で回転します オブジェクトをZ軸上で回転します
サイズ変更 オブジェクトの長さを変更します オブジェクトの幅を変更します オブジェクトの高さを変更します

基準点の場所を変更する

デフォルトでは、次の画像に示すように、オブジェクトの位置を決定するオブジェクト上の基準点は下部中央になります。

[プロパティ]でオブジェクトの場所を表示すると、デフォルトでこの基準点の位置座標が表示されます。

ただし、必要に応じて基準点を変更できます。

  1. 3Dモデル内のオブジェクトをクリックして選択します。
  2. [プロパティ]で、[位置]ボタンをクリックしてメニューを開きます。
  3. 別の基準点にマウスを重ねると、次の例で示すように、3Dオブジェクトはその基準点の場所をオブジェクトに表示します。
  4. オブジェクト上で目的の基準点を選択します。[プロパティ]の位置設定は、オブジェクトが移動していなくても、オブジェクト上のこの基準点の正確な座標を表示するように変更されます。
  5. 必要に応じて座標を編集します。新しい場所座標は、この基準点に基づいて計算されます。

回転が基準点に影響する

オブジェクトを回転させると、基準点がオブジェクトと共に回転することに注意してください。たとえば、次の画像では、左上のオブジェクトがY軸上で90度回転したときのオブジェクトを示しています。

直接空間

直接空間の基準点は、上のオプションすべてとは異なる動作をします。このオプションを選択すると、ソフトウェアによって保存されたオブジェクトの空間値として、オブジェクトの位置が表示されます。これらの空間値は、回転する前にオブジェクトの下部の左下隅から計算されます。この値は、オブジェクトが回転した後はあまり有効ではないため、このモードは通常はお勧めできません。

このモードは、オブジェクトの位置を実験ツール変数として使用する場合など、ソフトウェアによって保存された値に直接アクセスする場合に便利です。

コードを使用してオブジェクトの場所を設定または読み取ると、一般的に、これらの直接空間値が返されます。ただし、オブジェクトのsetLocation方法とgetLocation方法を使用すると、基準点をさらに指定できます。