転送タイプ

概要と主要な概念

転送はコンベヤオブジェクト間の接続であり、シミュレーションモデルのコンベヤは白いボックスで表されます。転送のタイプは、1つのコンベヤから別のコンベヤに接続する任意の転送にインポートできるグローバル設定です。コンベヤ間の転送は、非コンベヤオブジェクトへの転送用の入口の転送タイプや出口の転送タイプとは異なります。

転送タイプのプロパティダイアログボックスを使用する前に、サイド転送とインライン転送の違いに注意する必要があります。

サイド転送 インライン転送
デフォルト定義 45度より大きい転送角度は、デフォルトでサイド転送のように扱われます。 45度未満の角度は、デフォルトでインライン転送として扱われます。
アイテムの向き フローアイテムの向きは、転送後に変更されます。上流のコンベヤ内のアイテムの先端は、下流のコンベヤの側端となり、その逆も同様です。 フローアイテムの向きは、転送後も同じままです。
ギャッピング コンベヤがコンベヤの側面からアイテムを転送するとき、フローアイテムの間にキャップが追加されます。上流のコンベヤ上のアイテムの幅(横サイズ)は、下流のコンベヤ上のアイテムの長さ(インラインサイズ)になります。 フローアイテムの間にギャップは追加されません。入口の角度がより小さく、統合するコンベヤの方向により近くなるため、アイテムはコンベヤから別のコンベヤによりスムーズに転送されます。
移動 アイテムが転送されている間、その動きはコンベヤの1つとインラインになりますが、他のコンベヤに対しては停止します。 インライン転送では、アイテムの動きは、アイテムの転送中は上流のコンベヤと下流のコンベヤの両方でインラインになります。

以下で説明するように、転送中のコンベヤをインライン転送またはサイド転送とみなす角度を定義する必要があります。

プロパティ

転送のタイプのプロパティウィンドウには、次のプロパティがあります。

最大角度

この設定は、インライン転送とみなすための流入コンベヤの受け取るコンベヤに対する最大角度を決定します。たとえば、最大角度として「45」と入力し、流入コンベヤの受け取るコンベヤに対する角度が45度より大きい場合は、インライン転送ではなくサイド転送のように動作します。

使用速度

アイテムが転送を移動する際のコンベヤの速度を定義します。次のオプションがあります。

  • 受け取るコンベヤ - アイテムは目的地のコンベヤの速度で進みます。
  • 送るコンベヤ - アイテムは元のコンベヤの速度で進みます。
  • 高速コンベヤ - アイテムはより速いコンベヤの速度で進みます。
  • 低速コンベヤ - アイテムはより遅いコンベヤの速度で進みます。
  • アイテム中央下のコンベヤ - アイテムは、長さの前半を元のコンベヤの速度で進み、長さの後半を目的地のコンベヤの速度で進みます。

サイド転送設定

アイテムがサイド転送を移動する場合は、次のステップが実行されます。

  1. 転送タイプの開始時間がゼロ以外の場合、アイテムは停止し、この開始時間まで転送が開始されるポイントで待機します。
  2. アイテムは転送を移動します。[転送時間]フィールドを使用して、所要時間を定義します。
    • 定義された速度 - 選択されている場合、アイテムはこの定義された速度を使用して転送を移動します。
    • 定義された時間 - 選択されている場合、アイテムはこの定義された時間を使用して転送を移動します。
    • モーションに沿ったコンベヤ速度 - 選択されている場合、アイテムは、そのアイテムの転送モーションに合ったコンベヤの速度で進みます。サイド転送を転用する場合、これは目的地のコンベヤの速度、またはアイテムを転用するコンベヤの速度になります。サイド転送を統合する場合は、元のコンベヤの速度、または目的地の統合コンベヤにアイテムをプッシュするコンベヤの速度になります。
  3. 転送のタイプの終了時間がゼロ以外の場合、アイテムは停止し、この終了時間まで転送が終了するポイントで待機します。

ポップアップ距離

ゼロ以外の場合、アイテムは開始時間と終了時間の間にこの距離を垂直方向に移動します。開始時間に上に移動し、終了時間に下に戻ります。

スムーストランジションを行う

アイテムの向きと位置を徐々に変更して、アイテムが転送を移動する際に受け取るコンベヤの角度に一致するようにする場合は、このチェックボックスをオンにします。これは、正確にはインラインではないインライン転送(ゼロ以外の転送角度)、転送の場所がコンベヤの中央にないインライン転送、または転送が正確な90度ではないサイド転送に最適です。