ダッシュボードとチャートを操作する
ツールボックスを使用する
ダッシュボードの管理には、主にツールボックスを使用します。ダッシュボードなどのツールコンポーネントの操作に関する一般情報については、「ツールボックスを使用する」を参照してください。このトピックでは、ツールボックスやその他の関連タスクからダッシュボードを編集、削除する方法について説明します。
新しいダッシュボードを作成する・新しいダッシュボードの名前を変更する
新しいダッシュボードを作成して名前を変更するには:
- メインツールバーで[ダッシュボード]ボタンをクリックして、メニューを開きます。[ダッシュボードを追加]を選択します。新しいダッシュボードが3Dモデルの左側に別のペインとして開きます。
- [ダッシュボード名]ボックスの[クイックプロパティ]で、ダッシュボードの名前を変更して、ダッシュボードに含めるコンテンツの種類を正確に表す名前にします。
チャートを選択する
FlexSimでは、たくさんの使いやすいチャートをダッシュボードライブラリからご利用いただけます。多くの場合これらのチャートは、表示される統計の種類ごとに構成されています。たとえば、あるオブジェクトに関する出力データを表示する場合、[出力]セクションからチャートを選択することおすすめします。
統計の種類それぞれに対して、FlexSimには複数のビジュアル化オプションが用意されています。たとえば、オブジェクトのコンテンツをテーブルチャートとして表示したり、棒グラフや、時間プロットとして表示することもできます。
ダッシュボードライブラリのチャートの大半は、チャートテンプレートと見なされます。各チャートテンプレートの簡単な説明については、「チャートテンプレートの概要」を参照してください。チャートの使用方法や、データを視覚化するために適切なチャートタイプを選択する方法のガイドラインとして、「チャート処理のベストプラクティス」および「チャートのタイプ」を参照してください。
チャートまたはモデル入力を追加する
以下のセクションで説明するように、ダッシュボードにチャートを追加するには、さまざまな方法があります。
ライブラリからチャートを追加する
チャートまたはモデル入力をダッシュボードに追加するには:
- ダッシュボードウィンドウがアクティブで、ライブラリにダッシュボードチャートとウィジェットが表示されていることを確認します。
- チャートまたはウィジェットをライブラリからダッシュボードにドラッグします。
- 通常、チャートのプロパティウィンドウとチャートテンプレートは、ダッシュボードに追加されると自動で開きます。[オプション]タブでは、チャートテンプレートがデータを収集するオブジェクトを指定したり、そのタイプのチャートテンプレートに特有のその他のプロパティを設定したりできます。詳細については、「オブジェクトを選択する」を参照してください。
- 他のタブを使用して、凡例に表示されるアイテムやチャートに使用する色をコントロールするなど、表示設定を変更できます。詳細については、「チャートの表示を変更する」を参照してください。
クイックライブラリからチャートを追加する
クイックライブラリを使用してチャートまたはウィジェットをダッシュボードに追加することもできます。
- ダッシュボードのエリアをダブルクリックして、クイックライブラリを開きます。
- ダッシュボードに追加するチャートまたはウィジェットをクリックします。通常、チャートのプロパティウィンドウはダッシュボードに追加されると自動で開きます。
統計をダッシュボードに固定する
標準統計をダッシュボードに固定すると、その統計の統計コレクターが自動で生成され、ダッシュボードにチャートが作成されます。別のチャートタイプをダッシュボードに追加して、それを自動生成された統計コレクターにリンクすることにより、チャートタイプを変更できます。具体的な手順については、「標準統計を表示する」を参照してください。
オブジェクトを選択する
このトピックで前述したように、データ収集プロセスの一環として、データを取得するオブジェクトを決めておく必要があります。以下のセクションでは、利用可能なさまざまなオプションについて説明します。
単一オブジェクト
3Dモデル内の任意のオブジェクト、または処理フローの任意の処理フローアクティビティからデータを収集できます。チャートテンプレートを使用している場合、オブジェクトをサンプリングするか、メニューからオブジェクトを選択できます。
たとえば、次のチャートは3つの個々のプロセッサオブジェクトからデータを収集します。
複合オブジェクト
チャートテンプレートを選択していると、複合オブジェクトという用語を頻繁に目にします。この用語はFlexSimにおいて、ワークステーションなどの領域の開始と終了を示す一連のユーザー定義オブジェクトを説明するために使用されます。
たとえば、フローアイテムがキューからプロセッサに移動し、次に2番目のキューと2番目のプロセッサに移動するワークステーションをモデル化したとします。
通常、収集が必要となるのは、そのワークステーション全体を同時に循環しているフローアイテム数に関するデータと考えられます。この例では、最初のキューを複合オブジェクトの始点として設定し、2番目のプロセッサを複合オブジェクトの終点として設定できます。
これらのオブジェクトとフローの間にあるすべてのオブジェクトは、データ収集目的で1つのオブジェクトとしてカウントされます。たとえば、Queue1に10個のアイテム、プロセッサ1に1個のアイテム、Queue3に5個のアイテム、プロセッサ2に1個のアイテムがあるとします。複合オブジェクト内の合計コンテンツは17アイテムになります。
オブジェクトのグループ
グループを使用して、同時にデータを収集できるオブジェクトのカスタムグループを作成できます。
たとえば、3つのプロセッサをメンバーとするMyProcessorsというグループを作成したとします。
このグループをサンプリングするかメニューから選択すると、3つのすべてのプロセッサから同時にデータを収集できます。
チャートの表示を変更する
チャートのビジュアルは、以下について変更できます。
- フォントサイズ
- 色(該当する場合)
- チャートの凡例
- さまざまなチャート固有の要素
これらの変更は[設定]および[色]タブで行います。
チャートを移動、またはサイズを変更する
チャートを移動またはサイズを変更するには、以下を実行します。
- チャートをクリックして選択します。
- チャートを移動するには、チャートの端にカーソルを合わせ、方向矢印に変わったらチャートを移動します。
- チャートを選択した状態で、黒いサイズ調整ボックスをクリックし、ドラッグしてサイズを変更します。
チャートテンプレートをインストールする
チャートテンプレートを使用すると、FlexSimはそのテンプレートの統計の作成に必要な多くのツールを自動で生成します。さまざまなチャートテンプレートによって、処理フロー、グループ、統計コレクター、または計算済みテーブルが作成される場合があります。これらのツールはバックグラウンド内で、非表示で実行されますが、チャートテンプレートからインストールすると、表示されるようになります。FlexSimにおける高度なツールの連携方法とより高度なデータ収集テクニックを学ぶには、チャートテンプレートツールをインストールすることをおすすめします。
チャートテンプレートをインストールするには:
- チャートをダブルクリックして、プロパティウィンドウを開きます。
- [詳細]タブで、[インストール]ボタンをクリックします。
- 左側のペインの[ツールボックス]チェックボックスをオンにすると、インストールされたチャートテンプレートのタイプに応じて、新規のツールコンポーネントがいくつか表示されます。個々のツールコンポーネントをクリックすると、そのプロパティが表示され、必要な統計を作成する際の各ツールの連携方法がわかります。
チャートまたはチャートテンプレートをエクスポートする
チャートのデータをエクスポートする場合、実際はバックグラウンドでチャートにリンクされている統計コレクターのデータテーブルをエクスポートします。
- チャートテンプレートを使用している場合は、このテンプレートを最初にインストールしてください。(詳細については、「チャートテンプレートをインストールする」を参照してください)。
- チャートをダブルクリックして、プロパティウィンドウを開きます。
- [詳細]タブの[データをエクスポート]ボタンをクリックします。
- データを保存するフォルダに移動して、適切なファイル名を付けます。
チャート自体をエクスポートする場合は、右クリックしてメニューを開き、[PNGとしてエクスポート]を選択して画像ファイルとして保存します。次の方法も使用できます。
- チャートをクリックして選択します。
- Ctrl + Cキーを押してコンピュータのクリップボードにコピーします。
- 画像編集ソフトウェアプログラムを開き、Ctrl + Vキーを押して画像を新しいファイルに貼り付けます。
チャートを設定する(上級)
基本チャートを使用する場合は、それらのチャートをデータコレクターなどの任意のオブジェクトまたはツールに独自に接続する必要があります。この基本チャートは通常、上級ユーザーの使用に適しています。このセクションでは基本チャートの設定方法について説明します。
統計コレクターにチャートをリンクする
チャートはそれぞれ統計コレクターのデータテーブルにリンクする必要があります。データテーブルは、チャートによって視覚化される未加工データを提供します。必要に応じて、データを計算済みテーブルにリンクすることもできます。
統計コレクターにチャートをリンクするには:
- チャートをダブルクリックして、プロパティウィンドウを開きます。
- [データ]タブで[データソース]メニューをクリックし、メニューから統計コレクターまたは計算済みテーブルを選択します。現在、利用可能な統計コレクターがない場合は、[新しい統計コレクターを追加]を選択できます。
- 必要に応じて、[データソース]メニューの横にある[...]を押して、コレクターのプロパティを開きます。
チャートデータを設定する
チャートを統計コレクターにリンクしたら、データテーブルのどの列を使用してチャートの要素を作成するかチャートに指示します。これらの設定は、各チャートの[データ]タブにあります。
一般に、チャート設定の多くは、コレクターのデータテーブルで作成した列によって異なります。統計コレクターをチャートにリンクすると、その列がチャートの要素に含めることのできるオプションとして表示されます。したがって、コレクターのデータテーブル内のチャートの名前と値をよく理解しておく必要があります。
チャートの設定は、作成するチャートのタイプによって異なります。各チャートの設定とプロパティの詳細については、それぞれのチャートの参照ページを参照してください。各チャートの参照ページへのリンクについては、「チャートのタイプ」を参照してください。