液体ミキサーは、製品を1つの新しい製品にまとめるために使用されます。さまざまな材料を、順次または平行してプルすることもできます。ミキサーは常にバッチで動作します。受け取るように設定されたすべての材料を受け取って処理するまでは、どの材料も送出しません。
液体ミキサーは、1つ以上の入力ポートから材料をプルしてそれらを混合します。モデラーは、ミキサーによってリリースされる材料の製品IDを定義します。混合物のサブコンポーネントは、プルされた材料のサブコンポーネントの混合物になります。サブコンポーネントの割合は、流入する各製品のどれくらいの量が混合されるかに基づいています。
モデラーは、ミキサーが実行する一連のステップを定義します。これらのステップはステップテーブルで定義されています。各ステップでは、同時に0個以上の入力ポートから材料をプルできます。ステップのすべての材料が収集された後に開始する遅延時間を定義することもできます。次のステップは、遅延時間が終了するまで開始されません。さらに、モデラーにはステップで遅延の前に起動するトリガーと遅延後(ただし次のステップの開始前)に起動するトリガーが与えられます。これらのトリガーは、遅延中にオペレーターを呼び出して作業を実行する場合などに使用できます。モデラーは、テーブル内の各ステップにテキストによる説明を割り当てることができます。この説明はモデルビューウィンドウのオブジェクト名の近くに表示されますが、オブジェクトの動作には影響しません。
モデラーはミキサーのレシピテーブルを使用して流入する材料の量を定義します。テーブルの各行は、1つのステップで1つの入力ポートから流入する材料を示します。各行には、成分名、ポート番号、ステップ番号、量の4つの列があります。名前は、その行でプルされる材料を説明する文字列です。これはモデラーに利便性を与えるためのみにあります。ミキサーは値を無視します。ポート番号は材料がプルされる入力ポートです。ステップ番号は、ミキサーがこの材料をプルするために必要とするステップテーブルのステップです。ミキサーは所定の行の正しい量をプルすると、同じステップで他の行がまだ完了していない場合でもその行の材料はそれ以上プルしません。量は、指定されたステップで指定されたポートからプルされる材料の実際の量です。
異なる材料が同じステップ番号を持つ場合は、並行してプルされます。ステップ番号が異なる場合は、順番にプルされます。並行してプルするいくつかの成分や、順番にプルするその他の成分を示すレシピを持つことができます(多くの場合、非常に便利です)。定義できるステップや成分の数に制限はありません。1つのステップでプルできる成分の数にも制限はありません。モデラーが複数のステップで同じ入力ポートから材料をプルする場合、レシピテーブルで複数の行を定義する必要があります。
ミキサーは任意の時点でどのポートからプルするのかをコントロールするため、モデラーは入力ポートのスケール係数にアクセスすることはできません。ただし、オブジェクトの最大入力レートと最大ポートレートの編集はできます。レシピがリクエストする場合に複数のポートからの入力を許可できる程度に、最大オブジェクトレートが十分に高いことを確認することが非常に重要です。最終ステップ後の遅延が終了すると、ユーザーは出力レートとスケール係数をコントロールできます。これらの値は、AdjustOutputRates関数を使用して変更できます。この関数は、ミキサーがすべての収集を完了するまで呼び出されません。ミキサーがバッチの収集と処理を終了すると、すべてのティックでこの関数が呼び出されます。ミキサーがステップテーブルを使用している間は呼び出されません。
ミキサーは、処理の任意の時点で受け取った材料を視覚的に表示します。レベルインジケータバーには、最終ステップの遅延時間が終了するまでミキサーの色は表示されません。それまで、レベルインジケータにはさまざまな色が層になっています。レシピには各成分に対して層が1つあります。層の色は、ミキサーが材料を受け取っている上流のオブジェクトの色です。各層のサイズは、その成分のためにプルされたすべてのバッチの割合を示します。このマルチカラーバーは、任意の時点でミキサーに発生した事柄を示すインジケータです。
統計的な目的で、シミュレーション実行中、液体ブレンダーはさまざまな位置で次のいずれかの状態になります。
ミキサーには何も入っておらず、ステップ1が開始するのを待機しています。
ミキサーは現在のステップの材料を受け取っています。
ミキサーはステップテーブルを完成させておらず、材料は入ってきていません。
ミキサーはステップテーブルを完成し、完成した製品を下流に送っています。
ミキサーはステップテーブルを完成しましたが、材料を下流に送ることはできません。
液体ミキサーオブジェクトには、さまざまなプロパティを持つ7つのタブがあります。最後の5つのタブは、ほとんどの液体オブジェクトに共通する標準タブです。これらのタブのプロパティの詳細については、以下を参照してください。
[統計]タブは廃止され、このオブジェクトではサポートされていません。代わりにオブジェクトのクイックプロパティの統計グループを使用します。
残りの2つのタブである[ミキサー]タブと[ステップ]タブは、液体ミキサーオブジェクトに固有です。これらのタブのプロパティについては、次の2つのセクションで詳しく説明します。
[ミキサー]タブには、次のプロパティがあります。
このオブジェクトから離れる材料に割り当てられる製品ID。
この関数はティックごとに呼び出され、モデル実行中にユーザーが出力レートとスケール係数を変更できるようにします。レートとスケール係数を保持するノードへの参照となっているアクセス変数があります。現在のレート(オブジェクトまたはポート)を読み取るには、getnodenum()コマンドを使用します。レートを変更するには、setnodenum()を使用します。スケール係数を読み取ったり変更したりするには、getnodenum()とsetnodenum()をrank()コマンドとともに使用します。
これらのプロパティは、オブジェクトが上流のオブジェクトから材料を受け取る方法に影響します。
これらのプロパティは、オブジェクトが下流のオブジェクトに材料を送る方法に影響します。
テーブルの各行は1つの出力ポートのスケール係数です。値に最大ポートレートを掛けて、その特定のポートの実際の最大レートを決定します。これにより、モデラーはモデル実行中に個々の出力ポートのレートを変更できます。
[ステップ]タブには、次のプロパティがあります。
このトリガーは、ステップのすべての材料が収集された後、ステップの遅延時間が始まる前に起動します。これにより、モデラーは遅延のためにオペレーターを呼び出したりなどができます。
このトリガーはステップの遅延が終了した後に起動します。これにより、モデラーはオペレーターをリリースしたり、他のオブジェクトにメッセージを送信したりできます。
このグループには、次のプロパティがあります。
このグループには、次のプロパティがあります。