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データの取得についての主要な概念

データの取得についての主要な概念

シミュレーションからデータを収集する理由

ほとんどの顧客は、シミュレーションモデルからデータを取得するためにFlexSimを使用します。モデルから取得されるデータには、より効率的なビジネスシステムの設計、または重要なビジネス上の決断に必要な情報が含まれています。そのため、シミュレーションモデルからデータを取得することは、シミュレーションモデル構築全般において何よりも重要であると考えられます。

データ収集プロセスを開始する前に

シミュレーションモデルから有効なデータを取得するには、シミュレーションプロジェクトの目標と範囲を理解する必要があります。また、最も関心のある主要なメトリックを特定する必要もあります。「シミュレーションのベストプラクティス」に関する章で、これらのトピックについて詳細に説明します。シミュレーションモデルからどのような種類のデータを取得する必要があるか考える際に、この章のトピックを参照してください。「主要なメトリックを決定する」のトピックは、特に役立ちます。

関心のあるメトリックを決定したら、次に、シミュレーションプロジェクトに最も有用なチャートテンプレートや追加のデータ収集ツールを決めます。以下の質問をすると決断がしやすくなります。

  • どのオブジェクトからデータを取得しますか?データ収集の最初のステップは、システム内の状況を最適に表すオブジェクトを見極めることです。データは、単一オブジェクト、オブジェクトグループ、または複合オブジェクトから収集できます。
  • 対象オブジェクトからどのデータを取得しますか?収集する統計タイプ、シミュレーションプロジェクトの目的と範囲に最も関連性のある統計、非効率的なシステムと効率的なシステムを比較するのに役立つタイプのデータを特定します。シミュレーションモデルにおいて、デフォルトで利用可能な統計のタイプの詳細については、「FlexSim標準統計」を参照してください。
  • 対象データをどのように表示しますか?データの表示方法を決めます。視覚的な表示方法としては、単純なテーブル形式のほか、円グラフや折れ線グラフなどのグラフなどが考えられます。あるいは、Excelなどのサードパーティソフトウェアにエクスポートして、データを分析することもできます。FlexSimで利用可能なデータ視覚化オプションの詳細については、「ダッシュボードとチャートについての主要な概念」を参照してください。

FlexSim標準統計

統計はモデルからデータを取得するために使用するデータの基本単位です。ほぼすべての3Dオブジェクトおよび処理フローアクティビティは、シミュレーションモデルの実行中に自動で統計の標準セットを収集します。通常、大半のシミュレーションモデラーは、これらの標準統計をモデルから取得することに関心があります。

たとえば、ほとんどの固定リソースは、オブジェクトに現在含まれているフローアイテムの数と最小、最大、平均のコンテンツを追跡するコンテンツ統計を収集します(次の画像を参照)。

各オブジェクトで利用可能な標準統計のほかに、チャートテンプレートを使用して、シミュレーションモデラーが通常関心を寄せるほかの統計も幅広く収集できます。

次のテーブルは、3Dオブジェクトや処理フローアクティビティ上において、またはチャートテンプレートを通じて利用可能な標準統計の一般的なカテゴリの概要を示しています。

カテゴリ 説明
容量 処理フローアクティビティで3Dオブジェクトのフローアイテムの量またはトークン数を追跡します。デフォルト統計を使用すると、3Dオブジェクトの現在、最小、最大、平均のコンテンツを取得できます。
状態 3Dオブジェクトの現在の状態をリスト表示します。表示される状態は、一般的にオブジェクトごとに固有です。たとえばプロセッサには、アイドル状態と処理中状態のほか、可能性のある状態がいくつかあります。特定の3Dオブジェクトで利用可能な状態については、このマニュアルの「参照」セクションで、そのオブジェクトのトピックを参照してください。
滞在時間 フローアイテムが固定リソースにとどまる時間を追跡します。デフォルト統計を使用すると、最小、最大、平均滞在時間を取得できます。
スループット 3Dオブジェクトまたは処理フローアクティビティを通過するフローアイテムまたはトークンの数を追跡します。デフォルト統計を使用すると、オブジェクトまたはアクティビティの現在の入力と出力を取得できます。
移動 タスク実行者が移動した合計距離を追跡します。シミュレーションモデルを最初に設定したときに使用したシミュレーション距離単位で測定されます。

これらの一般的なカテゴリに加えて、一部の3Dオブジェクトまたは処理フローアクティビティでは、その機能に固有の追加の標準統計が収集されます。

標準的なデータ収集方法

次の画像は、大半のシミュレーションプロジェクトのデータ収集プロセスにおける主要フェーズの概要を示しています。

次のセクションでは、処理の各フェーズについて説明し、詳細については、他の関連トピックへのリンクを示します。

ダッシュボードを作成する

モデルからデータを取得する最初のステップは、シミュレーションモデルにダッシュボードを追加することです。ダッシュボードは空白のウィンドウペインです。シミュレーションの実行中にアクセスの必要のある任意の要素でカスタマイズできます。ダッシュボードは、チャートテンプレートを使用したり、関心のある特定のオブジェクト統計を固定したりする際に必要になります。詳細については、「ダッシュボードとチャートについての主要な概念」を参照してください。

チャートテンプレートを追加、または統計を固定する

次のステップは、シミュレーションモデルから取得する統計のタイプに適したチャートテンプレートを選択することです。クイックプロパティの統計パネルを使用すると、任意の3Dオブジェクトまたは処理フローアクティビティに使用できる標準統計を固定することもできます。

ダッシュボードにチャートテンプレートを追加したり、オブジェクト統計を固定したりする場合、FlexSimは必要な背景ツール(統計コレクター、計算済みテーブルなど)を作成し、関心のある統計に関するデータを収集できるようにします。チャートテンプレートを使用している場合、プロパティウィンドウがポップアップ表示され、そこから統計の収集元になるオブジェクトを選択できます。詳細については、「チャートテンプレートの概要」および「標準統計を表示する」を参照してください。

シミュレーションを実行

シミュレーションの実行中、次のことができます。

  • ダッシュボードでチャートの更新をリアルタイムで確認できます。
  • クイックプロパティまたは統計ウィンドウで標準統計の更新をリアルタイムで監視できます。ダッシュボードに固定して、ダッシュボードに表示することもできます。

詳細については、「シミュレーションを実行する」を参照してください。

データを分析する

シミュレーション実行後、出力データを考察し、必要に応じてシミュレーションモデルを変更できます。データをサードパーティのツールにエクスポートして分析することもできます。シミュレーションプロジェクトへの関連性が高いと判断する場合、より高度なデータ収集ツールを使用することもできます。詳細については、次のセクションを参照してください。

高度なデータ収集方法

ほとんどのシミュレーションプロジェクトに必要なのは、標準的なデータ収集方法だけですただし、シミュレーションモデルでより高度なデータ収集が必要な場合は、統計コレクターツールやその他のツールの機能を詳細に学ぶことをおすすめします。詳細については、「高度なデータ収集方法の概要」を参照してください。

次のテーブルは、高度なデータ収集ツールの概要を示すものです。

ツール 説明
統計コレクター 統計コレクターは、シミュレーションの実行中に指定したオブジェクトとイベントから未加工データを収集するツールです。シミュレーション実行中、コレクターはこれらのオブジェクトをリッスンし、未加工データをデータテーブルに入れます。
計算済みテーブル 計算済みテーブルを使用すると、統計コレクターが生成したデータテーブルの未加工データを変換できます。計算済みテーブルは、このデータを多彩な方法で変換します。たとえば、統計をフィルタリングまたは比較したり、高度な計算を実行したりします。
実験ツール 実験ツールは、同じシミュレーションモデルを毎回1つ以上の変数を変更して複数回実行し、結果が異なるかどうかを確認するツールです。
オプティマイザー ライセンスのタイプによっては、実験ツールにオプティマイザーが含まれる場合もあります。このオプティマイザーは、シミュレーションを通じて解決しようとしている問題に対して可能な限り最良のソリューションを生成する条件の概要を示します。