グローバルテーブルの主要な概念

グローバルテーブルの概要

グローバルテーブルは、FlexSimでテーブルデータを操作する主要な方法です。

グローバルテーブルが「グローバル」と呼ばれるのは、モデルのどこからでも名前でアクセスできるためです。3Dオブジェクトのプロパティやトリガー、処理フローのコードフィールドからアクセス可能です。多くの場合、グローバルテーブルの値を検索するピックオプションを見つけることができます。

グローバルテーブルは、一般に、テーブル主導のモデルを作成するために使用します。テーブル主導のモデルとは、テーブルデータに基づいて動作を決定するモデルです。たとえば、倉庫モデルでは、初期在庫のパレットの数と場所をテーブルで指定できます。ヘルスケアモデルでは、各スタッフメンバーが治療できる患者のタイプを指定するためにテーブルを使用できます。製造業のモデルでは、各種マシンのセットアップ時間をマシンタイプ、前回のSKU、次回のSKUに基づいて指定するためにテーブルを使用できます。

モデルでは必ずしもグローバルテーブルを使用する必要はありませんが、大半のモデルがいくつか、または多くのグローバルテーブルを使用します。グローバルテーブルは整理に適したツールであり、データをわかりやすく表示、編集できます。さらに、グローバルテーブルを使用すれば、モデルの柔軟性を高めることができます。モデルの動作をテーブルで指定する場合、テーブルデータを変更すれば、モデルの動作が変わります。

モデルのエンドユーザーは、一般にFlexSimよりもMicrosoft Excelの方が使い慣れています。こうしたケースでは、Excelワークブックを編集しさえすればモデルの特定部分の動作を調整できるように、モデルを構築できます。その場合、FlexSimはワークブックの各種シートのデータをグローバルテーブルに取り込んだ後、そのデータに基づいてモデルを実行します。

グローバルテーブルの構造

グローバルテーブルは複数のセルで構成された長方形のグリッドであり、各セルには値が入っています。セルの垂直方向の位置は、水平方向の位置はといいます。さらに、各行には行ヘッダーという名前があり、各列には列ヘッダーという名前があります。これらの要素を図に表すと次のようになります。

通常、値の場所を示すときは、2つの角かっこを使用します。たとえば、上のテーブルの名前がMyTableの場合、4行目の3列目にある値にアクセスするには、次のようなコードを使用します。

Table("MyTable")[4][3] // yields 5.60

さらに、グローバルテーブルの1つのセルをクリックすると、メインのステータスバーは選択された値を示すために角かっこを使用します。次の例では、3行目の2列目にあるセルが選択されています。

行番号と列番号を使用する以外に、行ヘッダーと列ヘッダーで値にアクセスすることもできます。

Table("MyTable")["Row 4"]["Col 3"] // yields 5.60

グローバルテーブルをモデルに追加する

グローバルテーブルをモデルに追加するには、[ツールボックス]ウィンドウを使用します。[ツールボックス]ウィンドウが表示されていない場合は、メインメニューから[ビュー]、[ツールボックス]の順に選択して開きます。

[ツールボックス]が開いた後、緑色のプラスボタン をクリックし、ボタンのメニューから[グローバルテーブル]を選択します。

グローバルテーブルを最初に作成するとき、グローバルテーブルビューが表示され、テーブルの内容が表示されます。さらに、プロパティパネルが更新され、テーブルのプロパティを表示、編集できます。

このビューはいつでも閉じることができます。ビューを再度開くには、[ツールボックス]のテーブルのアイコンをダブルクリックします。

グローバルテーブルデータを編集する

このセクションでは、グローバルテーブルを編集するFlexSimのインターフェイスの使用方法について説明します。外部データ(例:Excel)をグローバルテーブルにインポートする方法の詳細については、次のトピック「グローバルテーブルにデータをインポートする」を参照してください。

行と列を追加する

グローバルテーブルビューを開くと、[プロパティ]ウィンドウにグローバルテーブルパネルが表示されます。このパネルでは、テーブルの行数と列数を調整できます。

グローバルテーブルパネルの詳細については、「[テーブル]パネル」のトピックを参照してください。

値を編集する

テーブルの各セルには、データタイプとそのタイプのがあります。セルの値を変更するには、目的のセルをクリックし、入力を開始してセル内のデータをすべて上書きするか、セルをダブルクリックしてセルの内容を選択します。

セルのデータタイプを変更するには、セルを右クリックし、[データを割り当てる]をポイントし、目的のデータタイプを選択します。最も一般的な2つのデータタイプは、数値データ文字列データです。数値データを割り当てると、セルは数値を格納できます。文字列データを割り当てると、セルはテキストを格納できます。セルの値とデータタイプの詳細については、グローバルテーブルの参照トピックを参照してください。

データの手動入力が可能な場合、大半のモデルは外部ソースのデータを使用します。FlexSim外部からデータをインポートする方法については、次のトピック「グローバルテーブルにデータをインポートする」を参照してください。